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なんでも研究室
ミミズあれ これ
ミミズと地震
2011年3月 11日の東北地方太平洋沖 地震とミミズの出現

 
 地震との関連はないか、ほぼ毎日カラスやミミズの動きを観察してい ました。
 2011年3月11 日午後 2 時 46 分ごろ、発生したマグニチュード 9.0の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)について、神奈川県鎌倉市の観察地では飼育ミミズもフィールドのミミズも、前後1,2カ月では気になるよう な変化は全くありま せんでした。カラスもいつも通りの生活の様子でした。
 しかし、毎日のミミズの路上への出現(徘徊)数の推移を俯瞰してみて気づいたことがありました。それは大地震が発生した2011年の前年と前々年のミミ ズの出現の様子です。ミミズの種類はヒトツモンミミズなど表層生息性のミミズです。
 1999年から、ミミズの出現の観察を夏も冬も1年間を通しほぼ毎日行っていました。すると10年近くはほぼ毎年夏に出現の山があり、しかもピークは下 弦の日付近でした。ところが2009年と2010年は出現の数が少なくなりさらにピークらしいピークがありませんでした。震災のあった2011年の夏は、 待っていたかのように沢山の出現がありました。ただしピークは下弦のころではなく満月のころでした。以降、毎年のピーク日は定まらなくなりました。 2018年以降はフィールドでの観察を終了し、実験室での飼育による観察に切り替えていて、装置や飼育方法の試行錯誤が続いてデータは取れていませんが、 表層性ミミズの挙動が地震と関係しているかどうかについて仮説をたて、具体的に検証してみることにしました。

仮説
 地震の態様にはいろいろありますが中でも大地震となるのがプレート境界の地震です。プレート境界の地震は海のプレートが沈み込むとき、陸のプレートを地 下へ引きずり込み、陸のプレートがこの引きずりに耐えられなくなり、跳ね上げられるとき起こります。平成23年(2011年)に起こった東北地方太平洋沖 地震がこれでした。
 跳ね上がる前、つまり地震発生前にはズルズルと陸のプレートと海側のプレートがこすれあうとき何が起こっているかです。じつは、この時地下ではこすれあ う岩盤が割れることにより微振動が発生し、また電磁波も発生するのです。このずれの限界近くの時期にはより多くの振動や電磁波の発生があり、この微振動や 電磁波の発生は一般に言われている何日か前という前兆現象と違い半年から1年続く現象です。やがて限界に達し陸のプレートが跳ね上がり、大地震の発生とな ります。
 一方、ミミズは微振動や磁場や電気に感応することが知られています。ある種の表層性のミミズは拡散と捕食圧回避のため時期を決め地表を移動します。その 数は通常は夏の下弦の頃にピークに達しますが、異常な振動や電磁波を感じた場合、危険を感じ徘徊を控える個体が増えて移動数が少なくなります。そして、異 常がなくなったときまた移動を開始するのです。したがってミミズは大地震の半年前あたりから発生した振動または電磁波を感じ移動を控えた訳です。一般的に は地震の前兆現象としてミミズの出現があったとの報告がありますが、この場合は出現の回避ということになります。

以降、プレート境界地震の発生前における電磁波や微振動の有無、ミミズの電磁波や微振動に対する感応などについて逐次検証していきます。
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