●「研究その2」でわかったのは、ごく普通の状態で一匹のミジンコから3週間ぐらいで
100匹近くの子供が生まれるということです。ということは、普通のえさの状態でも、計算上ねずみ算式に
増えるということになります。しかし、実際はなぜか「飽和の状態」がきてしまい、それ以上増えない気がします。
そこで、今度はそのへんを考え実験したいと思います。
では、まず推論から
ミジンコがある条件下で急激に増え、やがて衰退しゆっくり子孫を再生産し条件が来ると大量発生するようだが、植物にも似ている。
大量発生のときは同じ遺伝子をもつ雌が単為生殖で増え、大量のミジンコが生息できる条件が無くなると、両性生殖となり、いろいろな環境で生息できる遺伝子をもつミジンコが生まれる。
そして条件が揃ったり、適合したミジンコがまた大量に増殖していく。
以上の推論をもとに実験したいと思います。
つぎに、メール等をいただいた方法を紹介します。
(1)薬の「強力わかもと」
(2)薬の「エビオス」
(3)醤油かす
(4)わら
(5)イースト菌
(6)ミジンコに合ったPH
(7)堆肥・人糞
●2000年2月9日
ミミズのことを考えながら、ふとミジンコについて思いつきました。
先日行った一匹のミジンコ(ゴッドマザーと命名した)が何匹の子を産むかの観察では16日間に
89匹の子を産みました。同じ調子で89匹の子供たちが子を産むと、計算上では30日後には100万匹近くの
大集団になります(グラフ参照)しかし、そうはならない。この点を考えてみます。
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計算のように増えない考えられる主な理由は
@食糧不足
A酸素不足
B排泄物や死骸による中毒
です。
食糧不足に対しては
基本の珪藻や醗酵鶏糞をはじめ、前述の薬の「エビオス」、醤油かす、わら、イースト菌などを加える。
酸素不足に対しては
エアーポンプを使ったり、水溜りのような底の浅い広口の容器を使う。
排泄物や死骸による中毒に対しては
ミジンコが吸い込まれない浄化装置か、水の取替えを頻繁に行う。とりあえずは、炭を入れてみる。
以上をやってみます。 |
《ちょっと寄り道》
「カラスがハトを黒くする?」柘植達雄+NHK「都会の自然誌」取材班編著1994年1月6日に、ミジンコのことが載っていました。
「池や沼のミジンコは、植物プランクトンを水から漉しとって食べている。体長1.5ミリほどと大き目のミジンコは一日に30ccの水を漉しとる。つまりミジンコ七匹で牛乳ビン一本分の水をろ過する」のだそうです。 |