なんでも研究室
ロケットはなぜ飛ぶのか

 結びを解いた風船がなぜ飛んで行くのか。
 ロケットがなぜ飛ぶのか。
 空気の無い宇宙空間でなぜ飛べるのか。
  誰に聞いてもすっきりした答えが返ってきません。そこで”なんでも研究室”で考えてみることにしました。

よく言われるのは作 用・反作用の法則です。これが良くわからないのです。 「ロケットはエンジンの中で高圧の燃焼ガスを大量につくり、それを後ろに高速で噴射(ふんしゃ)することによって、前に進む力を得ている」 「噴射することにより前へ進む」これが私の頭を混乱に陥れる原因でした。
 これだとまるでボートに乗って竿で川底を押しているから進んでいるのと同じように思ってしまうのです。 なにか押すものがあるのです。ところが宇宙空間では押すものが無い、なのに進む。これはどう言うことだ・・・・ 別の説明では、ガスを噴射する推進力の反動で飛ぶそうだ。反動などという力がどこからわいてくるのだ??
 ペットボトルのロケットの飛ぶ理由の説明も似たようなものです。
 「水が噴射するから飛ぶ」。
 それはそうなのですが 何か違うような気がするのです。ゆっくり考えてみることにします。
 1999年1月ようやく手がかりが見えてきました。
 図がとりあえずの結論です。図は風船です。口をあけていない風船は、内部の圧力が均等に全面にかかっていますが、口を開けた風船は あけた口のところにかかる圧力が無くなるのでつりあっていた反対の力(赤い矢印)が残ります。これが推進力になり飛んでいきます。 ロケットも同じです。燃料の燃焼により生じた内部の圧力のうち、噴射口側は押せないが頭のほうは押せるので、頭のほうにロケットは進んでいくのです。 というのが、いまのところの結論です。

 風船を前に押す力は、圧力が一定なら緩めた口の大きさにより違ってく る はずです。
 つまり、口の面積と同じ面積で風船の前のほうに力が働き前へ進む。
この考え方が、使えるかどうか実験方法を考えて見ました。
 風船の代わりに、四角い箱を用意して、上部にアナをあけ、キッチン秤(はかり)に載せ空気を絶えず送り続けるようにします。
これで圧力を変えたり、アナの大きさを変えたりして、実際の力=はかりの変化をみます。



 さらに、空気の代わりにアルゴンガス、二酸化炭素ガス、水を入れて同 じ圧力で噴射してみます。
この理屈が正しければはかりの変化は変わらないはずです。




   




これまでは「動き」を考えに入れていませんが実際は時々刻々と位置もスピードも変化します。空気の抵抗 や、風船やロケットや燃料の重さも考えなければなりませんが、そのためにペットボトルロケットで考えてみることにしました。




つづく








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