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なんでも研究室

ミミズあれこれ

畑や山で実際にミミズを 探す


いろいろなミミズ
こんなところにでかいミミズが! 北隆館「新日本動物図鑑」(上)記載の特徴と一番近いのは
よこはらとがりみみず 
 Pheretima carnosa (GOTO et HATAI)
最新の分類では
Amynthas  carnosus (Goto & Hatai, 1899)
●2000年4月30日
 とある街中の学校の中庭にいたミミズは(仮)オオフトミミズだけではありませんでした。
 太さは一センチ弱、長さは20センチ前後のきれいな?ミミズが沢山いました。堆肥の中を掘ると、でかいミミズが次から次へと現れました。
 学校の関係者の方、お騒がせしました。

このとき捕まえたミミズは大きいミミズ以外では、解剖の結果
 Amynthas parvicystis (Eastonの分類より)
 ということをおしえてもらいました。
(最新の分類ではAmynthas  carnosus (Goto & Hatai, 1899)

●2000年5月2日
 そういえば肝心なことを忘れていました。このミミズ、ショックを与えるとトカゲが尻尾を切るように体の三分のニくらいのところで、きれいに切れてしまう のです。もちろん二匹とも動いていて少なくとも丸一日は生きていたそうです。
 シャベルなどが当たって無理矢理引きちぎったのではなく、それこそポロッと分かれたのです(自発的な体節の切断)。
 この現象をミミズプッツリ(本当は自切といいます:トカゲやカニに見られるように敵に襲われたとき,み ずから体の一部を切って落とす現象) と名づけます。

●2000年5月3日
 じっくり観察してみました。長さは20〜25センチメートル。節の全周に剛毛(体表にはえている硬い毛)があることからフトミミズ属のようです。
 太さは伸びてもちぢんでもあまり変わらず5〜8ミリメートルほど(仮)オオフトミミズの子供のようでもあるがどこか違う。
 一番の違いは環帯の次かその次の環節に穴が2対あることです。(下の左の写真)また頭部の腹面にある穴か模様かわからないが環節の接合部に4対、環節の 中央部に2対あります(下の右の図)。
 
北隆館「新日本動物図鑑」(上)との比較
とある街中の学校の中庭にいたミミズ
よこはらとがりみみず 
 Pheretima carnosa (GOTO et HATAI)
体長
200〜250mm
165mm位
体幅
10mm
約5.9mm位
体節数
 
121位
背面色
茶褐色
 
腹面色
肌色
 
受精嚢孔の位置
5/6
5/6
6/7
6/7
7/8
7/8
8/9
8/9
4対
4対で
孔は大きい
背孔の始まり
 
12/13
雄性生殖孔
18に一対
18に一対
両孔間に18位の剛毛がある
性的乳頭状突起
8と9に1対ずつ2対
剛毛線の前方
8の腹面中央近く
剛毛線の前方に
長めの性的乳頭状突起がある
 
18に
円形の性的乳頭状突起
2対がある
1対は剛毛の前方腹面中央近く
他の1対は雄性生殖孔の内側に接している
19にもう一対あることもある
その他
   
●2003年7月22日
ヨコハラトガリミミズに似たミミズを見つけましたが、微妙に違っています。

体長 24cm
受精嚢孔 4対 X/Y Y/Z Z/[ [/\
性徴 8体節に1対 9体節に1対  18体節に2対 19体節に1対


▼受精嚢孔付近

▼雄性孔付近

2021年11月 このヨコハラトガリミミズ に似たミミズもヨコハラトガリミミズのようです。性徴には色々なタイプがありこのタイプもありました。南谷さんのHP「日 本産ミミズ大図鑑」に詳しく紹介されています。



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