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なんでも研究室

ミミズあれこれ

畑や山で実際にミミズを 探す

ついに鎌倉でホタルミミズを発見か!?

2004年9月10日の早朝、いつものようにいつもの場所でミミズの観察をして いたら、舗装された歩道になにやら小さいミミズが這っていた。子供のミミズだと思ったが、春なら分かるが今頃なぜ、と思い3個体ゆっくり見てみることにし た
長さは3、4センチ程度、朝日が射そうとしているのになぜこんなと ころにいるのだろう。
   
▼心臓や腸も透けて見えている。
 
   
▲よく見ると、環帯もあるので成体か?
 
   
剛毛は1体節に4対、1対に2本ある。ツリミミズなどのルンブルク ス型だ。ところが、環帯は14体節から19体節まである。ツリミミズなどでは二十数体節あたりから環帯がはじまる。また、フトミミズは14体節3体節を占 める。


 ということで、フトミミズでもツリミミズでもない。

   
どうもホタルミミズかもしれないということで、部屋を暗くしてミミ ズを刺激してみた。粘液は出すがまったく光らない。
 季節が光る時期でないのか、それともホタルミミズとは違うミミズ なのか、専門家に同定をしてもらうしかない。
このミミズの同定結果が出ました。ホタルミミズではありませんでし た。
Family Ocnerodrilidae(オクネドリルス科日本には1種)
 (カイヨウミミズ科) 
        Ocnerodrilus:カイヨウミミズ属   カイヨウミミズ
          Ocnerodrilus  occidentalis Eisen, 1878 
 
このミミズは小さいので見過ごしてしまいがちですが、国内のどこに でもいて世界中にもいるようです。ちょっと調べてもハワイ、カナダ、アメリカ、オーストラリア、アルゼンチン、イタリアなどで報告されていました。
このミミズをもう一度詳しく観察してみまし た。


▲カイヨウミミズのスケッチ 上の図は背面、 下は腹面

文献調査
Japanese earthworms: a synopsis of the Megadrile species (Oligochaeta)
E.G.Easton  British Museum (Natural History), London SW7 5BD

Family OCNERODRILIDAE
OCNERODRILUS Eisen, 1878
DIAGNOSIS. Setae lumbricine. Dorsal pores absent. Clitellum includes segments 14-19.
Prostates tubular, discharging through combined male and prostatic pores on segment 17.
Oesophageal and intestinal gizzards absent. Calciferous glands in segment 9 or segments 9 and 10.
Intestinal caeca absent. Excreatory system holonephric.
INDIGENOUS RANGE. Tropical and subtropical America, tropical Africa. Several species are allochthonous, one, O.occidentalis Eisen, 1878 has been recorded from Japan.
 
Ocnerodrilus occidentalis Eisen, 1878
occidentalis Eisen, 1878 : lO. Japanese records: Kobayashi, 1941a : 52, b : 263, c : 378, e : 515; Gates,1973 : 16.
DIAGNOSIS. As for the genus.
JAPANESE RECORDS. 'Japan' (Gates, 1973 interception at American port). Honshu (Kanto-Chiho) KANAGAWA-KEN O-shima (Kobayashi, 194lb & c): (Chubu-Chiho) (Kobayashi, 1941b & c): (Kinki-Chiho) (Kobayashi, 1941b & c): (Chugoku-Chiho) (Kobayashi, 1941b & c); SHIMANE-KEN Oki-gunto (Kobayashi,194la & b). Shikoku (Kobayashi, 194lb & c). Kyushu (Kobayashi, 194lb, c & e); NAGASAKI-KEN
Gotto-retto (Kobayashi, 194lb); KAGOSHIMA-KEN Kagoshima & Yanakawa (Kobayashi, 1941c).
Okinawa-gunto OKlNAWAJIMA (Kobayashi, 1941b & c).
DISTRIBUTION. Palaearctic, Nearctic, Oriental and Ethiopian regions.



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