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なんでも研究室 
シジュウカラ徹底 観察 
 
鳴き声徹底分析  10 

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雛・幼鳥・若鳥初期の鳴き声 

雛 の巣立ちまでの鳴き声の変化は2023年 と2025年 観察の雛で同じ経過をたどった。

 孵化後2〜3日経 過したときの雛の鳴き声は山型で数羽が一時に鳴き山型の音が1羽ずつの鳴き声。巣の外ではオスが鳴いている。この時期の雛の要素音の表記を/Y1/とし た。(図-47)
/Y1/



し ばらくすると雛は2〜3重の震わした音を出せるようになる。要素音の表記は/Y2/。(図-48)
/Y2/



巣立ち直前になると多重(音程が複数の震わした音)で鳴けるようになる。要素音の表記は /Y3/(図-49)
/Y3/




巣立ち後しばらくは親から餌をもらっていて、そのころの鳴き声は始期終期かそろった多重音 を出せるようになる。表記は/DW/。(図-50)

 


  巣立ち後72日経過した若鳥が単独行動での採餌中のため周り に聞き手があるわけではないが様々な音で鳴いていた。
 スペクトログラムの形からは、成鳥のような完全な形の要素音ではないが要素音の組み合わせによる単語は推定できるレベルになっているものもあった。ただ し緊急時に発する要素音の
/Hi//G/についてはほぼ成鳥と同じ形と組み合わせになっていた。/Hi//G/は日本各地のシジュウカラの発音に共通しているものがあり、中国のシ ジュウカラの音声にもみられる。また近縁種のヤマガラやコガラにも似た要素音があり多くは警報に使われている。また、若鳥が最も早く正確に発声する音がこ れになる。したがって、この音は学習によって獲得されるので はなく、本能的に発せられる生得的発声 (Innate vocalization)と思われる。(図−51)

多くの不完全な単語を羅列する鳴き方をすることがあったが、そ の中にはサエズリの部分もあった。


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