●これまでに判ったフトミミズを育てるポイント
(フトミミズ以外のミミズにもほぼ共通、もちろん水棲ミミズは除外)
◇飼育には土や砂を使い、できれば採集場所の土や砂を利用する。できな
い場合はそれに似た用土を使う。
◇もっとも大切なことは、たえず飼育用の土を湿らしておくこと。ミミズ
は、体表を濡らし、皮膚呼吸をしているため、水分がなくなるとすぐに息ができなくなり死んでしまう。
◇一方、排水も重要で、飼育容器が水浸しにな
るとミミズは死んでしまうことがある。
水中でも溶存酸素だけで呼吸できるミミズもいるが、観賞魚用水槽など排水の悪い飼育容器では排せつ物などにより水が腐敗しこれによりミミズが死滅する。
◇新鮮な空気がたえず入るよう通気性もよくする。嫌気性発酵を避ける。
◇餌は、腐葉土(腐食した落ち葉など)で、そのものを食べるミミズや、
土と一緒に溶け込んだ有機物を食べるミミズもいる。フトミミズが、細かいコケのような緑色の植物を食べて居るのを目撃したことがあるので、生きている植物
を食べることも否定できない。しかしこれは一般的ではない。
◇入れる土は多ければ多いほど環境が安定し、飼育しやすくなる。地中性
のフトミミズの場合は土は固めのほうがいい。巣穴が掘れて、かつ崩れないほうが落ち着く。
◇比較的低温には強いが、高温多湿や紫外線には弱いので直射日光が当た
る場所には置かない。
◇ミミズは垂直の壁面でも水の表面張力と口を吸盤のように使って登るの
でプラスチックなどのすべすべしたものはかえって逃げやすい。とくに湿度の高い日や結露した時はシマミミズや表層性のフトミミズは逃げてしまうので、飼育
容器は上部にも網をかぶせるなど逃走防止が必要。
◇ムカデやコウガイビル、オサムシ、カマドウマ、アリなどに食べられて
しまうのでこれらやその卵などが侵入しないようにする。とくに腐葉土を入れる場合に注意する。
◇屋外で飼育する場合は、モグラやカラス、ヒキガエル、山間部ではイノ
シシ、アナグマなどが侵入しないようにする。
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