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(3) 月とミミズ
月齢とミミズの出現は関係があるのか

大量に出現した日は、結構周期的で、約2週間ごとでした。ということはお月様の周期ではありませんか。
 そこでそれぞれの月齢を調べてみると、月齢6が2回、その他では月齢22、月齢25、月齢27でした。つまり、満月と新月ではなくその逆の月齢7と22付近だと言えます。
  また、一年間で月齢別にミミズ出現数を平均すると以下の図のようになり、やはり月齢7前後と22前後がピークであることがわかります。

月齢とは
新月(朔=さく)から次の新月までを一日単位で数え、その日数によって月の満ち欠けの度合を表わすもの。たとえば朔から三日一〇時間後の月齢は三・四で、満月はほぼ月齢一五にあたる。
Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988
1999年6月〜2000年5月

 
 

もうすこし詳しく見てみると、月齢の後半のほうが出現が多いのがわかります。とくに23はピークとなっています。どちらかというと上弦の月より、下弦の月の時のほうがミミズの出現率は高いといえます。

 
 
 

つぎに、出現したミミズの数を生死別で見てみると次のグラフになります。下弦の月側に多く出ているのがわかります。下弦がわでは生死とも3日周期が見て取れます。

 

ミミズが多く出現した6月〜8月について、日付順に見ましょう。第一回目が6月7日月齢23。二回目が6月14日、月齢1と続きます。月齢が小潮の7と22の前後が5回。6月14日の新月、7月30日の満月の大潮の時が2回でした。
下のグラフを見て分るように、小潮時期には必ずミミズはある程度の数が出現しています。

こしお(‥しほ)【小潮】
潮汐の干満の差が最小となる状態。また、その時期。月と太陽が地球を中心として直角の方向にくる上弦および下弦のとき、それぞれの起潮力が打ち消し合って起こる。
Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988



月齢6の6月19日の夜の観察では沢山の生きたミミズが這っていましたが夜と言うことでデータには入れていません。さらに雨が降っていたため、穴から出ていても無事戻るミミズもいました。このことから、降雨のとき穴から出ても無事戻れて干からびたミミズを見ることは少ないのかもしれません。
 特異な日は6月14日と7月30日ですが、両方とも大潮付近と言うこと以外、気温が急に上昇したなどの気象条件の特別な事情は見当たりません。もうすこし検討が必要です。
 

さらに2000年の観察では、月齢により出現数が違うことがはっきりと判りました。下のグラフにあるように半月ごとに出現のピークがあります。


 

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