ミミズの大量出現のなぞを考え調べる
(4)ちょっと寄り道・・・民話では・・・
 種子島の民話で夏にミミズが出現する理由の説明がありました。
 企画・編集未来社「日本の民話24」を要約すると
 
 むかし、むかし動物たちが神様に食べ物を決めてもらうことになった。
 最初にミミズが食い物をもらったがそれは泥だった。ミミズは
「おらぁ家も泥、食うものも泥じゃ、食うてしもうたときぁ何を食おうか」とどなったそうです。
すると神様は、泥を食ってしまった時は、六月の土用に道に出て、ひなたぼっこをして曲がって死ねぇとおっしゃったそうです。
不満たらたらのミミズにたいして神様はさらに、アリの食い物になれといったそうです。
 それでミミズは六月の土用1)になると、道で死んでしまいアリのえさになるのだそうです。

 ついでにその民話では、モグラはミミズのようになりたくない太陽を見れなくしてくれといい、土の中の生活になったそうです。ヒキガエルは、仕事をしないで楽な生活をしたいと言ったら、馬小屋の虫をとることになったそうです。
 神様が行ってしまい、遅れてきた蛇に対し、カエルは俺の尻でも追えとからかったら、蛇は怒ってカエルをのみこんでしまったそうです。カエルが蛇に飲み込まれるのはこのときからだそうです。
 

1) 新暦の七月二十日頃から八月七日頃までのこと。
陰暦六月の上旬、陽暦七月七日頃から一三日目に土用に入り、一八日で土用が明けて新暦の八月七日頃、立秋となり次の季節が始まる。
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